2018/02/02

「Mika Type ろ」レコーディング

8月末に弾き語り楽曲を、中華圏ツアーから戻り10月半ばにバンド楽曲を、
ここのところお世話になっております亀吉音楽堂にてそれぞれレコーディングしました。

フリーランスの時からそうですが、インディーズという立場で誰にも何も言われないから好きなことが出来る分、
自ら何かに挑戦し続けなければインディーズにいる意味はない、と思っております。
そのうちの一つが、レコーディング方法です。

・ピアノと歌の同時録音(通常は別々に録音するそうです)
・ピッチ修正なし(音程の修正なし)
・パンチインなし(失敗した部分だけを歌い直したりしない)
・切り貼りなし…これ正式名称なんだっけ。笑(幾つかのテイクの中から良いところだけをくっつけたりしない)

このような音楽業界では当たり前になっていることを極力排除して、ライブの延長にあるものを閉じ込めつつ、レコーディングでしか出来ないことを盛り込みたいと思っております。
ピッチ修正やパンチインなどを全否定している訳ではありません。それ前提の方がそりゃ短い時間でそれなりのクオリティを保てるし人件費もスタジオ代も抑えられるでしょう。
あとは人間味を消した方が良い音楽性なら、ガッツリそれを施す方がコンセプトに合うでしょう。

しかし、私は自分で決定出来る立場にあるのに、どうしてこの業界の通例に従わなければいけないの?という疑問があり、自分が思う「音楽とは」を体現していく必要性があると思いました。
そして変に修正しない方が、結果として長く聞いてもらえる音源になると思っています。血が通っているからね。

言いたいことが前置きとして長くなりましたが!笑
まずは主軸となる弾き語りのレコーディング。

○初日
ライブで歌い慣れた曲をひたすら録ること、確か9曲?

○2日目
数回歌わないと納得いかない曲をひたすら録ること4曲、おもちゃ楽器を重ねる。

○3日目
新曲「サガシモノ」のアレンジをその場で作りつつ歌いつつ、おもちゃ楽器をひたすら録る。


(↑アルバムを聴いてくださった方は、この写真の意味がようやく分かったかと。笑)

前から持っていた楽器に加えて、今回の為にも幾つか買い足しました。
おもちゃ楽器、好きなんですよね。
特別な技術がなければ出来ない楽器もあるけれど、小さい頃から誰でも触れているおもちゃ楽器により音楽は難しくない、誰でも簡単に参加出来るし触れられる、ということも表現したいなと思っております。

そして日をまたいで、中華圏ツアーを共にしたバンドメンバーとのレコーディング。
スタジオの造り的に全員が目を合わせられないという環境だったので、最初は皆様クリックを聞いていたようなのですが…
「これ、クリックなしで出来ませんか?」と提案してみたところ、皆様が快く「やってみよう!」と言ってくださったので挑戦してみましたら。

めちゃくちゃ良いー!!!!!

ギター:飯室さん

キーボード:富士子さん

ベース:アンソニーさん

ドラムス:吉田さん

曲が「呼吸」していると思いました。
きっと前から無意識に感じていたことだったとは思うのですが、こうして言語化出来たのは今回の音を聞いたお陰です。
一人ではなくメンバー全員でそれが体現出来たということが嬉しくて仕方ありませんでした。
中華圏ツアーからこのレコーディングがあったからこそ、バンド名つけてバンド名義でのライブがやりたい!
と本能的に思えたのです。

写真の雰囲気は完全に昭和ですけどね。笑

そしてそして、オリジナル盤のみならずライブ盤でもかなりの腕前を見せてくださった、亀吉音楽堂の上田さん。

2mixのライブ音源をまるでちゃんと録音したかのように調整してくださいました。
トークバックのマイク、かっこよすぎ。笑

こうして出来上がったのが「Mika Type ろ」です。
今回の思い入れはひとしおでございます。

個人的にこだわれたのは「極印NO.2」のみで使用したマイクです。
スタジオ所有のものをお借りしました。渋い音でした。

改めて、今一度アルバムを聴いてみてくださいね♪